最近、無駄なスペースだと思われがちな廊下ですが、いろいろな役割を持っています。以下のことを参考にしてみてください。
- 廊下がなく、トイレやお風呂・洗面所などがドア1枚で間仕切られていたら臭いや湿気がリビングに伝わってくる可能性があります。
- 廊下がなかったら、隣の部屋の音が伝わりやすく、落ち着かなかったりプライバシーの保護も難しくなるかもしれません。
- 万が一、深夜に火災が起きた時などは、2階の階段から廊下に下り、玄関に避難する場合のほうが経路が分かりやすいと思われます。
廊下は、決して無駄なスペースなのではなく、各部屋の独立性や機能性と住まいの快適性・安全性を高めてくれるものでもあります。
ですから、居住スペースを増やす為に廊下を削る場合は、それぞれの部屋の機能性など、よく間取りを考えることが重要です。
日本は高温多湿な島国で、諸外国にはない美しい四季を持つ国です。
その日本風土にあった家づくりをするために、先人達は知恵を出し技術を高めてきました。本来なら、その先人たちが培ってきた知恵や技術を、今生きる私達が守り、足りない部分は補っていくことが一番良い事だと思います。
ですが現代の家づくりは、職人の手間・材料を省き、効率化を図ることで日本らしさを忘れていっています。
家は、早くできれば「いい家」というものではなく、新しい建材を利用すれば日本風土に合っているということでもありません。
必要な手間を省かず、工程を順に追っていくことで、風土にあった家づくりができます。